幼児期の「経験」とは

学校に行く前にいろいろな経験をしておくことはとても大切です。知識のベースなるからです。

「いろいろな経験をさせてあげましょう」というと、じゃあ、今度の日曜日にキャンプに行きましょうとおっしゃるパパ・ママが現れます。 キャンプはいいですね。野外活動にはプラスになることが満載です。スイッチ一つで何でもできる生活を離れると、手を使い、頭を使うことになります。

しかし、いろいろな経験と言うのは、普段とちがうイベントをするというだけではありません。毎日の生活の中で豊富な経験を積むことができます。 生まれてすぐ、ゼロ歳からたくさんの経験をさせてあげることができます。

眠る子

例えば 、コントラストのはっきりした色で、わかりやすい形の模様が生活のなかにある。 本人にとって心地よい音楽を聞く。 早すぎないスピードで話しかけてくれる人がいる。 自分の声に反応してくれる人がいる。 なでたり、抱きしめたりしてくれる人がいる。 たくさんの人に会う。 いろいろな素材のものに触れる。 さまざまな素材の食品(離乳食)を食べる。 外に出て明るさ、暖かさ、風などを感じたり、雨や景色を見たり、さまざまな音を聞いたりする。 虫が動いたり、洗濯ものが揺れたりするのを、誰にも邪魔されず見る。 自分が見たり、聞いたり、さわったりしていることを察知して、対応する言葉がけをしてくれる人がいる。 などなど。

生まれてたての赤ちゃんは、自分のお母さんの母乳の匂いをかぎわけるそうです。匂いに関する経験も、大切でしょう。 子どもには良いものをと考えて、限定したものにしか接しさせないようにすると、隔離していたものに後々出会ったとき、嫌悪や恐怖と結びつきやすいのです。 赤ちゃんにわざわざ刺激臭や腐敗臭を嗅がせる必要はありませんが、家族の体臭などは悪いものではないと思います。おじいちゃんの匂いを懐かしいと感じるのか、嫌な老人臭と感じるのかは幼児期の経験の違いでしょう。

また、良いものだからと人工的なものを与えるより、自然に近いものを与えましょう。音楽であっても、デジタル音ばかり聞かせている子どもはデジタル音にしか反応しなくなるという調査もあるそうです。ちょっと下手でも、ママの歌声の方がずっといいのです。

赤ちゃんは、さまざまなものを五感から吸収することによって、知っていくのです。何を?世界の広さを知っていくのです。

人間は五感から情報を得るものです。「ゼロ歳からできる経験」は誕生日が来ても終わりではありません。多くの物を感じ、知って、世界を広げる手伝いをしてあげましょう。

 

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