「数?数えられるよ。100まで!」

幼稚園生にそう言われると、「すごいわねぇ。」と感心する以外ありません。100まで言えるとすれば十分です。

でも、ちょっと待ってください。どうやって数えていますか?

空中を見つめたまま1、2、3、4…と数えている?これは、数を順番通りに言う練習としては良いのですが、「数えている」とは言えません。数を「唱える」というのが適切です。もちろん、数を数えるためには順番通りに唱えられなければなりませんから、第一歩の練習としては大正解です。

1年生で100まで必要かというと、はじめはそこまで言えなくても大心配ありません。3学期になると、120までの数が出てきますが、スタート時点では20までで十分。1学期のうちは10まででも丈夫です。ただ、唱えるだけでなく、「数えながら集める」練習をしてください。5このみかんがあったら、「1」と言って一つ取り、かごに入れます。「2」と言って別の一つを取り、かごに入れます。これを繰り返して、最後に、かご中のみかんを見て、これが5ね、と確認してください。集めることが大切です。なぜなら、これから算数で扱う数は集合数だからです。みかんをかごの中に入れて、「5こならこれくらいの量なんだな。10こならたくさんだな。食べきれないなー。」というイメージを持つことがとても大切です。

いろいろなもので数の大きさのイメージをつかんでおくと、徐々に抽象化された数の概念を持つことができるようになります。また、数を量としてつかめるかどうかは、文章題を解くカギの一つです。

 

みかんをテーブルの上にならべたまま数えてもいいんじゃないの?絵に描いてあるみかんはかごにいれられないでしょ、と、誰でも思いがちです。けれども、1、2、3…と番号をふるように数えるのはみかんに背番号をつけるのと区別がつきにくいのです。また、1番目、2番目という順序数とも区別がつきにくいので、混乱を招くことになります。

あるとき「20までなら数えられます。」という女の子が来塾しました。女の子は数の練習のために、夏の間毎日朝顔の数を数えていたそうです。毎日数が変わるので、いい練習になると思ったママのアイディアはよかったのですが、女の子は数の大きさをとらえられるようにはなりませんでした。「4と5、どっちが多いかな?」という質問ににこにこと笑顔で応えるばかり。おはじきを並べて5のグループと7のグループを作り、「どっちが5かな?」という問いにも、それぞれのおはじきを順番におさえながら「1,2,3,4,5」というだけで、このグループが5だとは把握できていませんでした。やはり、数との出会いでは、みかんのような具体物を実際に手元に集めてくるという作業をすることが大切なのです。このような作業をくりかえしていくうちに、物を置いたままでも頭の中で集めることができるようになります。

ところで、順序数と言う言葉がでてきましたが、1番目、2番目という言葉は文章題に出てくるので、区別がつくように教えてあげましょう。「目」がつくと、一つだけを指すということは、案外紛らわしいものです。お皿を並べて、「右から3つめのお皿にみかんを乗せる」と「3つのお皿にみかんを乗せる」の違いを実演してみせるといいでしょう。

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いかがでしたか? この記事は〈かな学習室〉で実際に幼児の数の指導で見落とされることのある、集合数の認識についての学習方法です。算数、数学は数の学問ですが、そのほとんどは集合数を扱うものです。

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